2月11日(木)建国記念日郷土史研究会のメンバー3人で南さつま市大浦町県指定無形文化財「ほうそう踊り」を観に行きました。昔は県内各地で踊られていたようですが現在続いているのはこの大浦町の2地区だけだそうです。2月11日一斉に行われるため3地区を時間差で走り回りました。
地区の方々が公民館に集まり庭で男性陣が棒踊りを奉納し、景気づけに焼酎がふるまわれます。その後公民館の広間で地域の女性による「馬方踊)があります。地域の代表がお伊勢参りに行く行程を表現する踊りで馬を引く2人の女性は晴れ着のたすき掛けでさらしで作った手綱をもち殿さま役の女性は絵羽織をきています。殿さまの後にひかえる少女も着物姿です。担当の方の説明によると昔この地域でもくじ引きで当たった人がお伊勢参りに行こうとしたが実際に行った記録はない。がこうしたお伊勢参りへの行程を歌で表現したものが伝わっているのだそうです。その後着物姿の地域の婦人による「ほうそう踊り」があった。ほうそうとは天然痘というはやり病で江戸時代は多くの死者が出た。病気が治っても顔に「あばた」と言われる傷が残り医者にかかれない昔の人は神、仏に祈るしか方法はなかった。
昔から地域に根差した行事でこれが終わるといよいよ村中が農作業に取り掛かる。露天が並ぶでもない、花火が上がるでもない、でも住民総出の踊りです。